IoTプログラミングワークショップをしてみた話 at Keio EDGE Workshop


慶應大学でやっておりますEDGE (Enhancing Development of Global Entrepreneurs)プログラム春期インテンシブワークショップが3/4〜7の4日間SFCで開催され、そのうちIoTプログラミング関連の部分を講師として担当しました。

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このワークショップは特に今回、IoTやファブ(3Dプリンター、3Dペン、CNC切削機etc.)技術に関心を持ち、それらを使って現実社会の問題をイノベーティブに解決したいと指向する人達を対象にしていて、技術系、科学系、芸術系、建築系、実務系など分野を問わず国内外から40人強の受講者が参加していました。下の図の様に3日間、3コマx3日の合計9セッションが行われ、受講者達はデザインシンキング、IoTやファブリケーションの技術、ビジネスモデル立案、マーケティング、プレゼンテーションなど、実際かなり多岐にわたる内容でしたが、濃密に学んでいました。(全部英語)

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IoT

IoTといっても当然広大な分野が広がっているわけで、3日間のうちに教えられることは限られます。また今回受講者のみなさんの8割がプログラミング未経験ということで、情報/コンピュータ・サイエンス系の学生向けのレクチャーとはなり得ません。

  • 基本的にcodingを不要として
    ※上級者はもちろん何処まででもアドバンスにやってもらってOK
  • 手元でタンジブルな「もの」を触り組み合わせ、またファブ系の造形物とも組み合わせてプログラミングを体験できるように
  • インターネット上の多様なサービスとの連係動作も実現できるように

といったような方針で行いました。

概念的には、ほぼ唯一 “S.P.A.” (Sensing, Processing, and Actuation) および “HoT S.P.A.” (Here or There, Sensing, Processing, and Actuation)と呼ばれるのモデルについてレクチャーし、なんらかの”S”からドミノ倒し的に情報が流れて処理が行われていくことを説明。その後はもう実際にキットを使ってハンズオンというような流れに。

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Kit for IoT Programming

受講者さんに提供するプログラミング環境において、特に機材面で考慮した点は、「機材の都合で参加者の自由な発想を制限することをなるべく避ける」という点です。もちろんワークショップの予算にも絡んでくる話ではあるのでbest effortでという話ではあるのですが、今回は(同)デジタルハイクさん、(株)コルグさん、(株)マクニカさんといった多くの企業様にご協力頂き、下記の様なキットを用意することが出来ました。「littleBits」や「SONY MESH」といった実世界指向なプログラミングキット(それも大量に!)、さらにはIFTTTに連結してネットの多数のサービスと連動させるところまでの環境を、ある程度pre-configuredな状態で受講者の皆さんへ提供し、すでに設定されている例題を参考にしながら各チームで実現したいアイデアに即したプログラミングをやってもらうこととしました。

各チーム用キット概要

  • SONY MESH一式 (大量)
  • MESHプログラミングを行うためのiPad
  • littleBits一式 (大量)
  • littleBitsインターネット連動用の「littleBits Arduinoモジュール→Raspberry Pi→Heroku上のMQTTプロキシ→IFTTT Makers Channel」
  • Google環境
  • IFTTT環境

Architecture

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Workshopの実際

日本人はじめアジア、中東、ヨーロッパ各国から大学生、大学院生、社会人の方と、実に多様性ある素敵なみなさんが参加して下さいました。Workshop全体でひとつ彼らに与えられたテーマは「survival」でした。これは食糧危機、難民、自然災害、老人福祉など分野に関わらず、とにかく「survival」という設定だったことから、参加者の7つのチームはそれぞれに、実に多様なテーマに焦点をあてていました。例えば、難民の生存をサポートする(ウェアラブル)ジャケット、老人の帰宅をサポートするペンダント、睡眠時無呼吸症候群を解決するアクチュエータなど。

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IoTの時間では、説明の途中で僕が「では箱を明けて試してみましょう」と言った瞬間から、みなさん目を輝かせてガチャガチャと作り始め、(その瞬間から講師の僕の方が後に置いてかれる) おそらくはプログラミングの楽しさを感じて頂けてたようで、なによりでした。

GUIプログラミングができるMESH App.上で多くのMESHのセンサによるプログラミングをしたチームから、littleBitsとMESHのGPIOタグを組み合わせ両方のキットを使いこなしたチーム、短期間でad-hoc sensor network構築に挑戦したチームも登場するなど、基本的に企画側が想像していた通りですがパワフルな制作活動に驚かされもしました。

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また、3日間を終えて最終的にすべてのチームがIoT+Fab両方をともなったプロトタイプを作る事ができたようで、first stepではあるかもしれませんが、彼らをmotivateすることができたとすれば幸いです。

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また最後に、今回システム構築を強力にサポート頂いたワンフットシーバスの田中さんはじめ、lecturerをサポートする強力なtutor陣のみなさん無くしてはこういうワークショップは成功し得なかったことを明記しておきたいと思います。ありがとうございました。

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